「藤井幸男記念・教育振興会主催 飾りパン講習会」

王鵬傑(Wang, Peng-Chieh)シェフによる「飾りパンの構成と技術」

開催日時

2025年2月25日

場所

日清製粉株式会社小網町加工センター
東京都中央区日本橋小網町19-12

講師

王鵬傑Wang, Peng-Chieh氏(台湾・莎士比亞烘焙坊シェイクスピアベーカリー)

テーマ
台湾高雄市にて「莎士比亞烘焙坊シェイクスピアベーカリー」を経営する王鵬傑Wang, Peng-Chieh氏を講師に迎え、「飾りパン」に特化した講習会を実施しました。氏は、2008年クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー台湾代表(飾りパン担当)で2位となり、2018年マスター・ド・ラ・ブーランジュリーで個人優勝されている、世界的なパン職人です。日本との繋がりも深く、過去には日本で研修されていたこともあります。

内容
フランスパンを抱きかかえたパン職人、アーティチョークや葉、プチパンで構成される立体的な飾りパンの作品を一日で完成されました。丁寧に小さなパーツを生地から作り、焼成し、着色。緻密に組み立てる工程を説明しながらも、コンクールで評価されるパンとは何か、審査の基準、手を抜くべき箇所と抜いてはいけない箇所の見極めなど、経験を踏まえた知見と情報を次々に披露されました。

作品は写真で見るより、はるかにアーティスティックで、緻密で細かく、繊細、かつダイナミックなものでした。すこし時間は押したものの、参加者は最後まで息をのむようにして見守り続け、すべてが完成したときには、賞賛の大きな拍手が沸き起こりました。

氏は物事に対してストイックな性格であり、台湾全体の技能向上にも力をそそぎ、日頃から、「試合にはこだわりぬく気持ちが大切だが、大会に出場することだけを目指してはならない。パン職人が持つべきあらゆる技術と能力を身に着け、試合のために本来の仕事をおろそかにするようなことがあってもいけない」と述べていて、日本人職人に忘れられた大切な事を思い出してもらう機会づくりも招聘理由のひとつでした。

当日の様子