「第1回 精鋭パン職人養成合宿」

成瀬正シェフによる技術勉強会「精鋭パン職人養成合宿」

開催日時

2025年3月4日(火)5日(水)

場所

日清製粉株式会社小網町加工センター
東京都中央区日本橋小網町19-12

講師

成瀬 正氏(高山市「トランブルー」)

テーマ
次世代を担うパン職人の養成をめざして

要項
藤井幸男記念・教育振興会では、次世代を担う志高いベーカーの育成や、職人同士のつながりを作ることを目的とした少数精鋭向け、合宿形式の勉強会をスタートさせました。財団の設立と運営に深く関わった故仁瓶利夫氏が行っていた、少数精鋭に向けた勉強会の考え方をベースにしています。

あらかじめ紙のエントリーシートに自筆で志望動機を記入してもらい、参加者を選抜。志の高い職人を今回は全国から10名選び、養成合宿に参加してもらいました。

内容
パンのメニューは成瀬シェフにとって、特に思い入れのある「5つの生地とそのバリエーション」である
・パート ルヴェ フィユテ
・Tバゲットとそのバリエーション
・パン オ ルヴァン
・ガトーブリオッシュノアとガトーブリオッシュグリュイエール
をまず講師が1日目に披露。講習の間中、参加者はその工程を食い入るように見つめていました。成瀬シェフからは、技術論だけでなく、経営についての心構えなどの話しを伺うこともできました。
2日目は参加者による同じ項目の実習を行いました。

参加者よりは、「成瀬氏の手元を間近でみられたことに感動した」、「通常の講習会よりも密に手ほどきを受けられ感激した」、「職人人生の財産となった」、「シェフの立ち居振る舞い、技術、理論、食材の組み合わせ方など圧倒された」、「雲の上の人から指導を受けられて夢のようだった」、「自分の未熟さを改めて自覚した」、「店を営む上で共感できることがたくさんあった」、「とても濃い2日間だった」、「学ぶことがあまりに多く、自分の中で処理するのが大変だった」、「参加した一番の理由がクロワッサンで、全工程を見られたことはとてもありがたかった」、「シェフのパン作りに対する姿勢、丁寧さ、気配りに触れられて感銘をうけた」などの熱い感想が寄せられました。


また交通費、食費、宿泊費を財団が負担することにより、全国から幅広く作り手に参加してもらうことができたと感じています。
1日目の夜には懇親会を行い、親睦を深めました。常々財団では、パン職人同士が会社の垣根を越えて、繋がることができるきっかけを作りたいと願っていましたので、この時間により参加者同士の距離が縮まり、翌日の講習はよりよいものになったと感じます。

参加者よりも、「交流だけでなく、意見交換できたことは有意義だった」、「ほかの参加者の意識の高さに刺激を受けた」、「自分に取り込むだけでなく、次世代にどうつなぐか考えるきっかけになった」との感想も聞かれました。

講習会をご担当いただいた成瀬シェフよりは
「始まってみると、だんだんと皆さんの熱量が高まっていくことが感じられ、私自身も大変勉強になることが多い2日間になりました。アンケートを拝読すると、講師との距離の近さ、内容の濃さ参加者同士のつながり、刺激といった<少数精鋭>にこだわったことや、財団のサポートの質の高さ、適切な補助を実感される方が多く、このような講習会の講師に任命していただき、ありがたかった」
との言葉を頂きました。

シェフも参加者も、真摯に向き合ってくださり、当財団としてもこのような講習会が開けたことは大きな喜びであり、成果となりました。

当日の様子